二〇二二 冬

ぬくもりの呼吸。 ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ。 星の外 星の中 見えない言葉でおしゃべりしている。 ころころあそぶ 暮らしの模様 違うものたちの ひとつの星で生きるよろこび。






静かに見守る山々のあいまで 朝を植え 昼をめぐり 夕を見上げる。 透明な根っこを育てている。 芽がでて 花が咲いて 種となり 地球の源たちがゆっくりとあなたの結晶になる。






明日に還る一枚の布。 この星の色 交わって 染まって 紡いでいく。 余白の真ん中に 袖をとおす。












写真・文章 大西文香