ぬくもりの呼吸。
ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ。
星の外 星の中 見えない言葉でおしゃべりしている。
ころころあそぶ 暮らしの模様
違うものたちの ひとつの星で生きるよろこび。
静かに見守る山々のあいまで
朝を植え 昼をめぐり 夕を見上げる。
透明な根っこを育てている。
芽がでて 花が咲いて 種となり
地球の源たちがゆっくりとあなたの結晶になる。
明日に還る一枚の布。
この星の色 交わって 染まって 紡いでいく。
余白の真ん中に 袖をとおす。
しろいひかりに結ばれて
大地が黄昏れるとき
そこに心を置いてみる。
山々の静かなる恵みが
その者たちを受け入れて
甘やかすことなく側にいる。
温もりとひとつ屋根の下で
のんびりと、一緒にいる。
背伸びすることも
着飾ることもない
暮らしから生まれゆくものたちがそこにある
それに触れるとき、身体の粒子たちが思い出す。
懐かしんで、喜んで、
毎日が簡単に切り離されてしまうなかで
確かに自分が自分と一緒にいてあげられる。
その手を繋いで、
あぁ、間に合った。と安堵する。
星たちは朝を探しながら
夜空からその者たちの暮らす灯りを見つける。
「あの地上にある星を知っている気がするよ」
おしゃべりしてみたくて
遠くからちらりとまたたいてみせる
そんな星のことばも届いているのだろう。